看護師の仕事はともすると命に直結することもあります。そのため、決してついうっかりのミスは許されるものではありません。しかし、看護師になって日が浅いと、経験不足からミスを引き起こすことがあります。仕事上のミスを経験したことのある人は約8割もいると言われています。新人看護師に割り振られる仕事は、基本的なものばかりなので、大きな事故につながる可能性はほとんどありませんが、ミスは許されないので、指導担当の看護師から厳重注意があります。1度のミスならまだしも、厳重注意を受けたことで仕事に自信が持てなくなり、萎縮し、結局ミスにつながるという悪循環に陥る人もいて、簡単にやめてしまうこともまれにあります。せっかく看護師の資格があるのですから、継続して働かなければ損です。ミスを繰り返すことは問題ですが、ミスが怖くて仕事に自信が持てなくなるのも問題です。
問題を解決するには、注意を受けたことばかりを気にしないで、どうして・どこでミスをしたのかを思い返してみることが大切です。看護師としての知識不足、技術不足が原因の場合には、経験を重ねるしか解決することは難しいですが、自分の問題点が発見できれば、適切な処置ができるようになります。そのためには、注意を受けた時に、指導担当や先輩の看護師に何がいけなかったのかを、聞いてみるのもひとつの解決策と言えます。また、冷静になって自分の行動を見つめ直すと、ミスの原因が見つかることもあります。原因がわかれば、成功する方法も見つかりやすいです。
また、仕事上の失敗にばかりにスポットを当てるのではなく、褒められたり、喜ばれたことにスポットを当てることも大切です。自分にも得意なことがあるとわかったら、時には自分をほめてあげることも必要です。ほめれば自信につながってくるので、ミスの連鎖から脱出することができます。どうすれば1人前の看護師になるのか、日々自問自答をしながら、試行錯誤を繰り返してもがくことも看護師として成長するためには必要なことです。