看護師学校を卒業して1年目の、若葉マーク付き新人は覚えることや経験することが初めてづくしです。実習でお世話になった時は国家試験前ということもあり、病院の雰囲気を体感することが主な目的でした。しかし、国家試験にパスして学校を卒業すれば正看護師としての生活がスタートします。机上論のようには行かないことばかりで、勉強してきたことがまったく役に立たずに、自信を失ってしまうこともありますが、いちいち落ち込んでいる暇はありません。若葉マークがついているうちは、先輩も細かく面倒を見てくれます。この期間にたくさんのことを覚えておくことが大切です。怒られても気にすることはありません。たとえば、わからないことはその場で確認をし、問題として残らないようにします。1年目をいかに有効に過ごすかによって、2年目以降の看護師キャリアに違いがでます。
そして、2年目に突入すると後輩が入職してきます。教育係の先輩の興味は次の1年生に移ります。厳しい指導から解放されて、自由になったと感じる人もいますが、ちょっとした気のゆるみがミスにつながるので、慎重に対応しなければなりません。わからないこと、不安なことがあっても、自分で解決しなければならない立場になります。1年生が担当する仕事からランクアップして、責任のある仕事が回ってくるようになりますが、自身がないからと泣き言を言うことは許されません。患者にとって看護師は1年目も2年目も関係ありません。体調が悪いときに寄り添ってくれる頼れる存在です。
看護師に失敗は許されません。採血時に血管を見つけられない、注射が下手という言い訳は通用しません。そのため、若葉マークがついているうちに、指導係についてしっかりと習っておけば、2年目に突入して単独で行うようになっても自身を持って実施できます。ヒヤリとして経験を最も多くするのは看護師2年目だと言われています。さらに、いろいろなところから指摘を受けることが多くなります。一人前として扱われている証とも言えますが、新入生の時には先輩が擁護してくれていたことを知るのは、看護師として後輩ができた時です。