看護師は、新人・ベテランに関わらず、常に新しい医療情報や知識の習得のために、平常の業務以外に勉強会や研修会への参加が必要です。勤務する病院の方針にもよりますが、この傾向は大きな医療機関になるほど重要視される傾向にあります。業務として研修を受けられる場合もあれば、夜勤空けやオフ日に振り当てられる事も少なくありません。慣れてしまえば、またか、と受け入れている看護師が多い中、新人の場合にはプライベートの時間が削られる状況に、辛い、と感じる人も少なくありません。

たとえば、友達と旅行の計画をしていても、連休をとることができないし、間際になって勉強会への参加を伝えられるので、食事にさえいけない。他の職業を選んだ友達は、アフターファイブの女子会や合コンで楽しそうなのでうらやましい、何のために働いているのか時々わからなくなる、という声があります。

円滑な人間関係はどこの職場でも理想ですが、看護師の職場では特に、人の命に関わる場面が多いことから、ちょっとしたミスも許されません。そのため、新人研修では先輩から厳し過ぎるほどの指導を受けることもしばしばです。高い意識を持って入職したにもかかわらず、指導についてゆけずに、落ちこぼれ、のレッテルを張られてしまうこともあります。精神的に追い詰められてしまったり、厳しい指導をいじめ、と誤解して、家族や友人に辞めてやる、と愚痴を言ってしまうこともあります。

看護師の一般的な職場は、日勤、夜勤と2交代制のところもあれば、日勤、準夜、深夜の3交代制のところもあります。加えて、担当病棟や診療科目によっては残業や休日の呼び出しが日常茶飯事ということも少なくありません。愚痴を言う元気もなく、疲労困憊という人も多いです。

ただ、いろいろな愚痴や不満が合っても、看護師の仕事を辞めたいと言う人はほとんどいません。傍から見れば、資格があれば入職先には困らないし、収入が高いからではないの、という声がありますが、実際のところ、看護師の本音は、患者が笑顔になる顔を見たら働く意義を強く感じるので、いろいろな不満はあっても働きたい、やっぱり看護師は辞められない、という声が多いです。