看護師の資格を持っていても、医療現場で患者に接しないといデスクワークの仕事もあります。主な職場として、製薬会社、医療機器会社、健康コールセンター、医療事務などがあります。たとえば、製薬会社での仕事として、治験コーディネーターがあります。新薬の臨床データを収集のために治験は欠かせないので、医療知識をもったスタッフが求められます。他に、製薬会社や医療機器会社の営業職にも資格や知識を生かすことができます。製品の説明やデモンストレーションに欠かせない資料の作成や現場で営業活動をします。もう少し資格を生かした職場としては、健康管理センターの相談窓口、製薬会社や医療機器会社のお客様相談室での対応があります。最も需要が高くなっているのがカルテスーパーバイザーで医療インストラクターと呼ぶこともあります。主な業務は、カルテの電子化やデータの入力、ヘルプディスクです。病院のスタッフとして在籍したり、電子カルテ機器会社に在籍して導入時に基本データの電子化をしたり、現場の医師や看護師に操作のサポートをします。医療事務の資格取得者が行うこともありますが、看護師の資格での求人が増えています。
デスクワーク看護師になるには、看護師・保健師・助産師の資格以外に、パソコンの基本的なスキルが必要です。入力程度でOKとしている求人もありますが、職場によってはソフトウェアの操作・入力ができるだけではなく、システムエンジニアほどのパソコンの知識はなくても、システムをある程度理解していて、万が一のトラブルにも対処できるスキルがあると有利になります。勤務時間については、夜勤がなく、一般の会社員と同様に日勤がほとんどです。土日祝日は確実に休め、季節毎の長期休暇も取得しやすいので、日常生活のスケジュールが立てやすくなります。規則正しい生活が送れるため、一般的な看護師の職場にありがちな食生活の乱れや心身にかかる負担が少ないので、自身の健康管理もしやすくなります。