看護師で頭痛持ちの人は結構多いです。それは、人の命に関わる重い責任を常にしょって働いていることも理由の一つに違いありません。看護師の中でも頭痛持ちが特に多いのが看護師長や看護主任です。一般の看護師よりもさらに重責を担っている彼らの精神は常に緊張状態にあるので、それも無理からぬことなのでしょう。また、頭痛の発症する原因は、職場環境の他、家庭的な環境や性格など実にさまざまなものが考えられます。
医療従事者である看護師が自らの頭痛にどのように対処しているかといえば、ほとんどは薬に頼っているような状況です。人手不足の病棟も多く、勤務中に痛みが出ても休むことなどできず薬を服用してしのいでいることも多いのではないでしょうか。薬は職場の医師から処方されているイメージがありますが、市販薬と処方薬の使用割合は一説によれば半々ともいわれています。また、両方の薬を併用している人も少なくありません。しかし、処方薬を使用している人は半数以上が勤務先の医師に処方してもらっているようで、やはり一般の人よりも頭痛で病院を受診している割合は高いです。
頭痛持ちの看護師が病院を受診した結果、片頭痛と診断されることは意外と多くあります。片頭痛は発症する人の70パーセント近くが女性で、特に低血圧の人に多く見られる症状です。頭部の血管が拡張して炎症を起こし、こめかみのあたりが脈打つようにズキンズキンとする強い拍動感を伴うことが多く、ひどくなると薬を飲んでもまったく効かずあまりに痛みに寝込んでしまうこともあるくらいです。発作頻度は年を重ねるごとに増えますが、だいたい60歳を超えたあたりから徐々になくなっていくようです。夜勤の多い看護師には難しくもありますが、規則正しい食生活や禁煙、過度の飲酒を控えるなど、日常生活で頭痛の発症を抑えたり症状を軽くしたりすることができます。何の前触れもなく発症してそのまま持病のようになってしまうこともあるので、軽く見ずに早めに対処したいものです。