看護師が国内でボランティアを行うとなるとどうしても医療施設の数が少ない(またはない)地域、つまり僻地・離島における活動となりますが、それ以外のケースもあります。それは地震などの災害によって被災した地域でのボランティア活動です。被災した地域はケガで苦しむ人が多くいますし、医療施設も機能しなくなることがあるので、他の地域からの医療支援が必須となります。
たとえば熊本の地震もそのケースに当てはまります。震災後、さまざまな団体が看護師ボランティア募集を開始しました。災害の影響はその災害のレベルに応じて長く及ぶので、ボランティアのニーズはそれだけ続きます。
ボランティアは基本的に人数制限がありませんし、看護師としてのキャリアも問わないことが多いので、誰でも好きな時に参加することができます。そのため、時間が空く時があれば一度募集を確認してみるといいでしょう。ボランティア活動は被災地の復興に貢献できるだけでなく、自分の看護師としての経験をよりいいものにしてくれます。看護師として働いた経験がなかったとしても、ボランティア活動の実績があればそれはもう経験があるのと同じ意味です。
すでに看護師として働いた経験があったとしても、ボランティアをした人としていない人とでは前者の方が明らかに採用担当者の目を引くはずです。というのも、ボランティアは自分のお金を使って困っている人を助けるので、「患者さんを助けたい!」という思いが強いことが予想されるからです。そういった人は看護師としての適性が高く、転職に有利になります。
ただし、ボランティアに参加する時はよく活動内容や条件を確認しておくことを忘れないようにしましょう。特にどれだけの費用がかかるのかは入念にチェックするべきです。被災地の復興に貢献するかわりに自分の生活を無計画に狂わせてしまっても意味がないので、できる範囲で参加しましょう。また活動後に看護師の転職をするのであれば、履歴書の経歴欄に活動内容を記しておくといいでしょう。