大阪と東京。どちらも大都市圏で、看護師の転職市場としては活発な場所の一つです。

地方で働いている看護師の皆さんの中にも、大阪や東京で働いてみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

そこで、大阪と東京の病院事情や平均家賃、暮らしている人の雰囲気などを比較してみたいと思います。

大阪の病院事情について

大阪府内にある病院・診療所の特徴として挙げられるのは、その医療水準の高さと、病院数・診療所数の多さです。

病院数は535施設で全国3位、診療所は8,293施設で全国3位の数が存在します。

医学部を有する病院も多く、関西医科大学、近畿大学、大阪医科大学、大阪市立大学、大阪大学(医学部・歯学部)、大阪歯科大学と、国公立は2大学3学部、私立は4大学4学部を有しており、それらが付属病院も含めて府内各エリアに点在しています。

attentionまた、大阪は医療特区が設置されているほど、その医療水準が高く、大阪大学医学部附属病院や国立循環器病研究センターをはじめとした国立高度専門医療研究センターでは、様々な先端治療技術を用いたがん治療や、未承認の医療機器や薬を用いた先端治療に触れることができます。


前述した病院は、いずれも大阪府吹田市にある病院ですが、府内各地に人気のある病院が点在しています。

大阪市内であれば、大阪市立総合医療センターや大阪市立大学病院などの人気がありますし、その他にもりんくう医療センターなど多数の人気病院があります。

政府の規制緩和により、医療特区が設けられているだけあって、様々な高度先端医療に触れるチャンスも多い大阪ですが、人気病院には応募も殺到しますし、大阪府内で働いている看護師、働くことを希望する看護師も多くいるため、大阪の有効求人倍率は2.16倍で、全国平均の3.16倍から比べると競争率も高くなる傾向にあります。

東京の病院事情について

東京都内にある病院・診療所の特徴として挙げられるのは、その数の多さにあります。都内にある病院数は646施設、診療所は12,758施設で、いずれも全国1位となっています。

東京都では、二次保健医療圏として13の医療圏を設定しています。

その中でも、特に医療機関が集中しているのが区西北部保健医療圏(板橋区、北区、豊島区、練馬区)で、都内の約15%にあたる95施設の病院があります。

また、東京都内には医学部も多く、全部で13大学あります。

国公立では、東京医科歯科大学と東京大学の2校。

私立は、杏林大学、慶応義塾大学、順天堂大学、昭和大学、帝京大学、東京医科大学、東京慈恵会医科大学、東京女子医科大学、東邦大学、日本医科大学、日本大学の11校です。

病院施設の傾向としては、東京都も大阪に負けず高度医療に取り組む態勢が整っています。

特に23区内には、上記医学部を設置している大学の付属病院などの高度急性期病院・急性期病院が集中しており、人気のある病院も必然的に23区内に集中し、専門性を高めたい看護師は、23区内の病院への転職を常に視野に入れています。

日本看護協会が発表した潜在看護職員の就業に関する報告によると、全国の看護師の有効求人倍率は2.7倍で、特に常勤看護師の有効求人倍率は3.16倍と人手不足の状況は続いています。

attentionその中で、東京都の有効求人倍率は1.63倍で、全国平均と比べると著しく低い傾向にあります。これは、看護師がある程度充足しているということも理由にありますが、特に23区内に人気のある病院が集中しており、そのような病院は非公開で募集しているため、競争率もかなり高い状況といえます。

大阪と東京の家賃相場について

単身者向きのワンルーム~1DKの場合、大阪では安いところであれば3万円台からあります。
ただ、大阪市と堺市は少し高く、安くても4万円台、高いところだと6万円台まで高くなります。

また、1LDK~ファミリータイプでは、安くても5万円台。

大阪市や堺市内であれば、6~7万円台、高い地域であれば8~10万円台というところもあります。

一方、東京都の場合は23区内と市部で、家賃相場も大きく変わります。

単身者向きのワンルーム~1DKの場合、市部であれば安いところでは4万円台、武蔵野市のような人気エリアであれば6万円台後半になります。
23区になると、安くて6万円台で、都心に近くなるにつれて高くなり、8万円台~10万円台が相場です。

カップル・ファミリータイプになると、さらにその差もくっきりと出てきます。市部であれば、人気エリアを除いて6~7万円台です。

ただ、狛江市や調布市、武蔵野市のような人気エリアは23区並みの相場になります。

23区内の場合は、一番安くて8万円台(足立区・葛飾区)、あとは全て9万円台~15万円台、港区は20万円近くが相場となります。

大阪と東京の気質について


大阪と東京に住んでいる人を比較した時、違いに一番表れるのは、人に接する時の態度ではないでしょうか。

よく、大阪と東京の違いで言われるのが、「大阪は人情に厚いが、東京は冷たい」という言葉です。

東京に住み始めると分かりますが、人に関してはいろいろな意味で不干渉です。

他人とはつかず離れずで接するのが東京流といえます。

逆に、大阪は距離が近い人が多いのが特徴です。商店街を歩いていても、やたらと声を掛けられることも多くあります。

良く言えば世話好きな人が多い、悪く言えば馴れ馴れしく映るのが大阪の特徴といえます。

東京のもう一つの特徴は、新しい物やイベント事が多いことです。

ライブやスポーツが開催されるのも東京が圧倒的に多いですね。その他、海外のブランドやフードショップが日本に上陸する際は、東京から出店がはじまります。

インターネットが普及して、情報を比較的容易に手に入れられるようになった現在においても、東京は流行の最先端を走っています。

東京と大阪、どちらで働くのがおすすめ?


東京と大阪。どちらの街も、双方に魅力的です。

どちらがおすすめかというのは、それぞれの志向によって変わってきます。

多少家賃が高くてもいいから、いろんなイベント事を楽しみたいと思う人であれば、東京で働くのがおすすめといえます。

また、東京は適度な距離感があるので、その距離感を楽しめる人は住みやすい街です。

ただ、大阪はいろんな人が世話を焼いてくれるので、寂しがり屋の人は大阪がおすすめともいえます。

働く際の志向と、プライベートの志向の両方を考えて選ぶことが大切です。

人と適度な距離感を保ちながら華やかな街で暮らしたい、そんなあなたにはやはり東京での転職が向いているのかも知れませんね。

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