就学前のお子さんを持つ母親にとって働き方はとても難しい問題です。
育児による時間的な制限とせっかく働いても、保育料が高く、保育料を払うために働くということになりかねないからです。
子育てママの働き方について考えてみました。
ママ看護師の時間的な制限
子育てママが看護師を続ける上で一番問題になるのが時間的な制限があることです。
保育園で預かってくれる時間は長いところで朝7:30~夕方7:00です。
送迎の時間を考えるとプラス30分は余裕をみないといけません。
そのため、残業や早出、遅出、夜診対応や夜勤が難しくなってきます。
また、子どもが熱を出せば早退や欠席をしなくてはならず、家族の助けや職場の理解がとても大切です。
特に2歳までと4月に入園して慣れるまでの間は、保育園から頻繁に連絡があることを覚悟しなくてはいけません。
そして、何より可愛い我が子を長時間預けることへの罪悪感や辛さ、周りからの偏見など気持ち的な部分も子育てママが、安心して仕事を続けることへの妨げになっています。
時間的な制限の問題は、なるべく幅広い働き方の提案をしている病院、子育てママに理解がある(子育てママが多く働いている)病院を選ぶこと、夫や家族の助けを借りることが大切です。
保育料の問題
保育料は前年度の夫婦の所得税によって変わってきます。
看護師は、比較的給料がよいため夫婦合わせると収入が高くなり、保育料も高くなってしまうことが多いです。
収入のほとんどが、保育料に消えてしまい、さらに働くともっと保育料も高くなるというジレンマに陥ります。
保育料は子どもの年齢、子どもを預ける時間(延長保育や長時間保育の有無)、住んでいる地域によっても大きく違うため一概には言えませんが、夫婦合わせて年収600万前後くらいの給料だと3歳未満で4~5万、3歳以上で3万前後のところが多いです。
子どもが複数いる場合、減免により大幅に上がることはありませんが、保育料はさらに高くなります。
無認可保育所にだと、週5日、日勤帯のフルタイムで働くとなると5~10万円になることもあります。
一時保育とは各自治体のサービスで母親の就労やリフレッシュ、緊急などの理由で一時的に保育所に預けることができるサービスです。
週3日までなどの制限はありますが、1回8時間~10時間、2000円程度で利用できるところが多く選択枝の一つとして考えることができます。
待機児童の問題
都市部では待機児童があり、働きたくても保育所に入れないという問題があります。
妊娠、出産でいったん仕事を辞めてしまうとさらに入りにくくなります。
働きたいけど保育所が決まらない、働く場所が決まらないから保育所入所の優先順位が下がるという悪循環になっています。
解決策としては、院内保育所を利用するという選択肢もあります。
待機の間は
などがあります。
預ける場所の問題
大切な子どもをどこに預けるかというのは大きな問題です。
保育所での死亡事故のニュースを見るとどこでも預かってくれればいいというわけにはいきません。
認可保育所の中でも、子どもを預かることを主としている保育園と教育的な側面が大きい認定子ども園や幼稚園、少数で乳児だけを預かる乳児保育園などがあります。
認可保育所以外では、無認可保育所や院内保育所などがあります。
それぞれの働き方や考え方によって、預ける先を吟味する必要があります。
認可保育園と無認可保育園との大きな違いは、国が定めた基準をクリアしているかどうかです。
園の広さ、保育士の数などです。
また、認可保育所の場合、友達の顔ぶれや一日のスケジュール、年間の行事などが一定しているため、子どもの生活リズムがつきやすいという利点があります。
無認可保育園では子どもによって、お迎えの時間がまちまちなため親は利用しやすいですが、子どもにとっては、同じ日常ではないためリズムがつきにくいという問題があります。
・少数で家庭的な保育所がいいなら乳児保育所
など、それぞれにメリット、デメリットがあるためよく調べて見学に行くことも大切です。
まとめ
子育てママが働くときに大きな問題となるのは、子どもをどこに預けるかと自分がどういう働き方をするのかということです。
大切なことは自分と子ども、家族にとって一番ストレスがない働き方です。
やみくもに働いても保育料に莫大なお金がかかったり、子どもとの時間を全く取れないようでは本末転倒です。
フルタイムで働くという選択、子育てが落ち着くまで働く時間を減らすという選択、しばらくは子育てに専念するという選択など色々視野を広げるとよいと思います。
働く女性にとって子どもを持つということは、大きく価値観の変換を求められるストレスの多い時期ですが、家族、子ども、自分にとってなにが幸せなのかを考えて働き方を選択しましょう。