近年ますますニーズが高まる訪問看護師ですが、訪問看護師として働くにはどうしたらいいのでしょうか。

訪問看護師として働くには、ほとんどの場合訪問看護ステーションに入職して働くことになります。訪問看護師は、患者さんの自宅を一人で訪問し、看護業務に当たります。患者さんの様子を観察してバイタルをチェックするという基本的なことから、医師から指示されているさまざまな医療処置まで、すべて一人で行なわなければなりません。患者さんも、病棟勤務の場合のように似た症例の患者さんばかりではなく、多種多様な症状の患者さんに対応する必要があります。容態に突発的な変化が起きた時などは、その場で的確な判断を下すことも求められます。そこでこれまでは、「訪問看護師は、新卒の看護師には不可能」というのが常識でした。実際多くの訪問看護ステーションでは、看護師・准看護師の募集の条件に、臨床経験最低3年以上という条件を付けているところが多いようです。

ただ一方で、訪問看護師の数が絶対的に不足しているという現実があります。訪問看護に携わっている看護師は、看護師全体の中のたった2%しかいない(2014年の時点)のです。そのために患者さんから依頼があっても、仕方なく断っているステーションも多いようです。そのため、経験がなくても、とにかく訪問介護をやってみたいというやる気のある人を積極的に採用しようというステーションも出てきました。経験が不足している点は、研修を充実させるなど工夫して補い、育てていこうというわけです。

訪問看護ステーションは最近でこそ診療報酬の面で評価され、報酬が引き上げられてきてはいますが、それでも経営的に余裕のあるところは決して多くありません。新人訪問看護師に付きっきりで研修をすると、その分ステーションとしては収入が減ることになります。それでも新人にも門戸を開いて訪問看護師を育てていくステーションは、ぜひ訪問看護師の世界でチャレンジしたいという新人看護師さんにはありがたい存在ですね。