風邪をひいたときのマスクは、日本ではごく当たり前の風景ですが、最近は、ノーメイクを隠すためにマスクをかけている女性が増えています。看護師の中にも、ノーメイクや化粧崩れが隠せる、寝不足の顔色をごまかせる等の理由からマスクを装着している人がいる一方で、せっかくのメイクがはがれてしまうのでマスクは装着したくないという人もいます。体力をつけるためににんにくたっぷりの食事をした後などは、マスクを必ず装着して、患者に不快な思いをさせないように気を遣っているというケースもあります。

本来はマスクは感染症の拡大や飛沫感染の予防に効果があるアイテムです。大学病院や総合病院、クリニック、抵抗力が低下している高齢者施設などでは看護やスタッフはマスクの装着が推奨されています。健康体には特に症状を起こさない病原菌でも、抵抗力が弱っている患者に感染した場合に、どのような症状を引き起こすのからわからないということ、看護師が患者から病原菌をうつされないための予防策というのが主な理由です。しかし、口や鼻が隠れてしまうため、患者側からすると声が聞き取りにくい、表情がわからない、コミュニケーションが取りづらいなど不便を感じていることも少なくありません。また、マスクをしていると自然と大声になってしまうので、他の患者に話の内容が筒抜けになってしまうという難点もあります。看護師は聞き取りやすいように声ボリュームを上げているとしても、患者や付き添い者は気恥ずかしい思いをしてしまうこともあります。

中には、患者や医師とのコミュニケーションがとりにくい、患者に心理的な負担をかけるから、自身が体調不良でない限りは装着禁止にしていたり、感染症病棟以外ではマスクはしないという方針をとっている医療機関もあります。ただし、インフルエンザの流行時期などには、看護師だけでなくスタッフ全員がマスクを装着して、感染拡大予防に努める病院がほとんどです