慢性的な看護師不足に悩む、現代日本。
毎年多くの看護師が誕生していますが、その解消には至っていません。
何故でしょうか?
それは、看護師の離職率が高く、看護師がなかなか定着しないからです。
例えば平成21年には12万5000人もの看護師が離職しており現在も離職の増加が止まらない状態ですし、新人看護師の中には、わずか数か月で退職する人も多くいます。
では、看護師が『仕事を辞めたい』と思う理由はなんなのでしょうか?
その理由は、大きく分けて三つあります。

一つ目は、妊娠や出産、子育て、結婚、あるいは家族の介護など、女性としての人生の転機に立った時です。
看護師の仕事は、決して楽ではありません。
労働時間も長く休日が不規則であり、『家事や育児との両立は難しい』と、結婚や出産を機に退職をする看護師は多くいます。
中には産休を利用したり、子供の手が離れてから職場復帰する人もいますが、すべてではありません。

二つ目は、勤務の過酷さです。
フルタイムで病院に勤務している場合、残業が多く夜勤もあり、休日もなかなかとることができません。
年齢と共に体力的が落ちてくるので残業や交代勤務が辛くなって、労働時間を減らすためにパートなど働き方を変える看護師も珍しく無いのが現実です。

三つ目の理由は、仕事の責任の重さです。
命を預かる現場にいる看護師には、ミスは許されません。
もしミスをしてしまえば、すぐさま医療事故、責任問題につながる可能性があります。
精神的なストレスも大きく、常に緊張を強いられる現場なので労働時間が長くなり疲労が溜まれば緊張も続かなくなり、ミスを起こさないか精神的不安も大きくなってしまいます。

このように責任の重さからくるストレス退職は、残った看護師の負担をさらに増大させるという悪循環を呼んでいます。
歯止めがかからない現代の看護師不足を解決させるには、ただやみくもに新人看護師を増やすだけでなく、看護師が定着しやすいように長く働ける職場やしくみを作ることが重要だと言えるでしょう。