一般の職種では、「転職回数が多ければ、採用される確率が低くなる」と言われています。看護師は、特に転職する回数が多くなりがちな職業ですが、採用する病院側は転職回数の多い看護師をどう思っているのでしょうか。

ここでは、採用する病院側が転職回数をどのように判断するのかについて、考えてみたいと思います。

転職回数が多いと判断される理由とは?

転職回数の多い・少ないについて判断する材料には、何があるのでしょうか。病院側の採用担当者がその判断材料にするのは、以下の3つと言われています。

・ 臨床経験の年数
・ 1つの病院での勤務年数
・ 転職した理由

 

まず、採用側は、応募してきた看護師の臨床経験年数(看護師歴)を見ます。

一例として、2名の看護師AさんとBさんが応募してきて、ともにこれまでに5回の転職を経験してきたとします。

・ Aさんは25年看護師歴があって、転職回数5回
・ Bさんは7年の看護師歴があって、転職回数5回

同じ5回ですが、Aさんは5年に1回のペースで、Bさんは1年半弱に1回のペースで転職していることになります。採用側は、同じ転職回数5回でも、Aさんの方が長く勤務してもらえる可能性があると判断する確率が高いでしょう。

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次に、1つの場所での勤務年数を見ます。

看護師歴10年で、5回転職を経験している看護師が応募してきたとします。

・ Cさんは、5回転職しているが、1ヶ所は4年勤務している
・ Dさんは、5回転職を経験し、いずれも2年で辞めている

採用側は、長く勤務してもらえるかどうかを重視します。そのため、同じ転職回数でも4年勤務した実績のあるCさんの方を高く評価する確率が高いでしょう。

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最後に、転職した理由を見ます。

同じ転職回数でも、生活環境などに変化がないのに、転職を繰り返している看護師と、出産や家族の事情などやむを得ない理由で転職している看護師では、後者の方を高く評価する可能性があります。

このように、同じ転職回数でも、全く違った見方をされる可能性があるわけです。

不利になりやすい転職回数とは?

看護師転職サイト大手ナースフルが行った、看護師さんの転職回数のアンケート(調査対象:首都圏・関西圏の現役看護師)によると、勤務職場数で一番多かったのは1ヶ所(0回)が最も多く、23.9%、2番目以降は3ヶ所(2回)で23.1%、2ヶ所(1回)が20.3%で、7割弱の看護師の転職回数が2回までとなっています。

その一方で、4ヶ所(3回)以上勤務している人も約3割いるので、転職に積極的な層も一定割合いることが分かります。

年齢別では、20代では転職していない人が45.8%で最多です。しかし、1~2回転職している人も30.1%と16.9%とほぼ同数おり、20代のうちに転職している人も多いことが分かります。

これが30代になると、3回以上と答えた人が3割以上、40代では半数と年齢を重ねるにつれて転職回数が増える傾向にあります。その他、割合としては少ないものの、20代で4回以上転職している人も7%います。

いくら看護師は転職が多いと言っても、20代であれば2回、30代で3回、40代で4~5回が転職回数として許容範囲の限度と言われており、前述の回数を超えてしまうと、転職した理由をどのように答えるかについて考える必要が出てきます。

転職回数の多さをカバーするためには?

転職回数が、前述の回数以上になると不利になりやすいのは確かです。しかし、そのことでたちまち採用されにくくなるかといえば、そうとも限りません。これまでに10回以上転職しているなど、極端に回数が多いということであれば話は別ですが、多くの場合は理由の伝え方を工夫することで採用されています。

転職回数が多いことは事実なので、それはそれとして、自身が長く勤めたい気持ちがあること、そのためにどのような工夫をするかについて考え、それを採用担当者に伝える必要があります。

参考

ナースフル~転職回数に関するアンケート
https://nurseful.jp/career/contents/tenshoku_01/