医療現場で働く人にとって、最もタフな精神が求められるのが救急救命と言えます。略称でERと呼ばれていますが、ER24時間365日体制で緊急の患者を受け入れて、治療を行ってます。救急医のサポートをするのがER看護師の仕事です。看護の知識や技術だけでなく、多くの経験を必要とし、臨機応変に素早い対処ができる能力が必要な現場です。また、深夜勤務も多いので体力が必要ですし、どんな状況でも冷静でいられるタフな精神力も必要です。目の前にいる患者に必要な処置を瞬時に判断するとともに、医師の指示にも迅速に対応することが求められます。処置・検査などするべきことは机上の知識で覚えていても、実践できなければ意味がありません。そのため、学校を卒業したばかりの新人が働くのはかなり厳しいです。

将来的にER看護師をめざすのなら、病棟勤務をしてたくさんの患者のケアをすることです。病棟では救急ほど素早い対処は求められません。病棟勤務なら先輩看護師の指導の下で、注射、カテーテルの挿入、気管内挿管の介助、点滴、モニターの装着など救急でも必要なスキルを確実に身につけることができます。また、診療科目もひとつではなく、複数の専門内科・外科を経験することもERに配属されたときに非常に役立ちます。5年から10年、病棟勤務でしっかりとスキルを磨けば、ERに配属されても医師や他のスタッフの足手まといにならずに患者に対して最善のケアができるようになります。

ER看護師として働くには、転属もしくは転職することです。ERのある大学病院や総合病院に勤務しているのなら、転属願いを出してみることです。病院側の意向もあるので、必ず異動できるという保証はありません。確実に希望をかなえるには転職が手っ取り早いです。求人情報などでER看護師の募集をしている病院を探すことです。ただ、ERは常に忙しいわけではありません。そのため、緊急の患者がいないときには、血管造影や超音波検査など他の部門の業務を兼任することも多いので、心得ておくとよいでしょう。