ノロウイルスは、感染力が非常に強く、有効なワクチンも無いことから予防が難しいとされています。特に病院に入院中の人は抵抗力がない人がほとんどなので、病院のどこかでノロウイルスが発見されたら万全の対策を取らねばなりません。ノロウイルスかどうか結果が出るまでには少し時間がかかるので、その間に院内感染しないようにノロウイルスに対する処置や対応を看護師はしていかなければならないのです。

 ノロウイルスは、突然の嘔吐や下痢で始まります。もし入院中の患者さんでこのような症状が出た人がいたら、症状が出た時点でノロウイルスかもしれないと考え、処置や対応をするようにしています。例えば、患者さんの嘔吐や下痢を片付ける時には、必ず使い捨ての手袋とエプロンをつけるようにする、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を薄めて消毒液を作り、吐しゃ物などを処理した後、十分にスプレーしておきます。

 ノロウイルスが疑われる患者さんに対する処置は、一番最後に行うのも大事なことです。もし先に処置してしまい、その後別の患者さんをお世話したために患者さんに感染してしまったという事態も実際に起こっています。患者さんがこれにかかるととても辛いものなので、看護師は十分に注意をしなければなりません。また、看護師自身が罹ってしまわないよう、予防することも大切なのです。

 ノロウイルスは感染力が強いので、病棟で発生した場合は患者さんに他の病棟へ移動しないように徹底しましょう。看護師は毎年ノロウイルスについての研修を受けていて、とっさの時でも適切な処置ができるようにしますので、病院で開かれるノロウイルスの研修会は必ず参加するようにします。「どうせ毎年同じ内容だから受けない」とか「もう知っているから受けない」というのはダメで、病院では強制的に全職員が受けるようにしているところもあります。患者さんのため、そして自分のためにも開催される研修には参加しなければなりません。