看護師のお悩みに、異動先でなかなか仕事が思うようにできない、ずっと同じ病院で働き続けたい、といったものは意外と多く見られます。中には、異動したくないばかりに退職をちらつかせてみたりする人もいるものです。確かに、その部署を知り尽くした看護師は必要ですし同じ部署に長年居続ける人がいないわけではありませんが、看護師は、長年働き続けていればさまざまな科を異動していくことが当たり前だといえます。この点では、最初に希望した科をほとんど変えることがない医師とは大きく違うといえます。しかし、基本的なことは変わらないとはいえ、ずっと同じ病院に勤務していても科が変われば仕事内容もガラリと変わります。扱う疾患が違えば患者の層も違ってくるので、コミュニケーションの方法まで変えなければいけないのです。看護師という職業は、異動先での柔軟な対応力が求められ、何年かごとにそれをこなしていくことで患者一人を全人的に見ることも可能になってくるというものなのです。

どんなに経験豊かな看護師であっても、異動があれば必ず一から学ばなくてはならないことが出てきます。ベテランといえどもある種新人といって良く、異動先での新たな勉強が必要になり、そこでのルールも覚えて行かなくてはいけないのです。それでも、今までの経験は存分に活かすことができますし、これを繰り返していくことで深みのある看護師へと成長していけるのです。また、同じ病院の同じ部署に居続けるにしても、昇進すればまったく未知の違った仕事内容をこなしていかなければいけません。同じ仕事をすればそのエキスパートにはなれますが、それでは看護師としての成長を妨げることになってしまいます。着実にステップアップしていくためには、数年ごとに異動していくことが望ましいといえるでしょう。生涯にわたって勤め続けられるのが、看護師という仕事の魅力でもあります。5060代になっても働き続けるには、若い内から新しい場所に飛び込んでいく気持ちが必要なのです。